2008年11月5日水曜日

カタマランのエンジンについて

アウトボードエンジンについて

コメントを読ませていただき私の考えを書いて見ます。
私はガソリンエンジンのアウトボードを今造っているカタマランに載せようと考えていますが、このアウトボードエンジンは4サイクルの9.9馬力 ロングシャフトのハイスラスト使用を考えています。

カタマランに取り付けますと足の長さが足らなくなる可能性があるため、エンジン本体が上下できるように考えて取り付けようと考えていますが、まだ細かいところは未定と言ったところです。船体内にアウトボードを収納する事も出来ますが、排気ガスと冷却水の配管が必要となってきますので、直接スターンに取り付けようと考えています。(今のところ確実ではありませんが)

ガソリンエンジンのアウトボードはヨットのエンジンとして使うには数々の長所と短所があると思います。
私にとっての長所から書きますと、

経済的、カタマランのハルに二機取り付けますので、ディーゼルエンジンと比べますと取り付け費を入れて多分4~5分の一で済む。

軽量、ディーゼルエンジンと比べ4分の一ぐらいの重さで済む?、これは燃料の多さにも関係があります。

メンテナンスが簡単、エンジン関係のパーツが簡素{冷却水や排気ガス系)などなど。

短所、

ガソリンの発火性がディーゼルより高い、これは主に取り扱いの問題が大きいと思われます。多くの車やモーターボートはガソリンを積んで高速で走りまわり波を飛び越えて問題なく使われています、私自身モーターボートを所有していましたが特に危険と言う事はありませんでした。
ここニュージーランドでも一度給油中のモーターボートが爆発した事故がありましたが、給油中にタバコを吸っていたためガソリンに引火したのが原因でした。

これは問題外です。

ガソリンのアウトボードエンジンで世界一周した船も多くいます。
この問題で一つ気になったことですが、日本の夏は余り風がないと聞いております。小笠原高気圧に覆われた日本の夏は風が無くおまけに台風の余波のためウネリがある海ではエンジンを多用することが多く、うねりのためのピッチングでアウトボードが空回りしてしまう事があると想像できます。

アウトボードを載せる場合(発電)の問題が起こってきます。
アウトボートエンジンでは、1機あたり時間6アンプ位 しか発電出来ないので、ソーラーパネルとウインドジェネレーターを使う予定です。
また補助に発電機を載せようと思います。

私が考えているアウトボードエンジンの使い方ですが、多くはマリーナの出入りや島でのアンカーの時の補助エンジンとしてです。もし風が無く波が静かならばエンジンを一機ずつ掛けて長時間走れるように考えていますし、風が出るまで海面上で浮かんで待つぐらいの気持ちでセーリングをするつもりです。(ヨットを出来る限り軽く造り、微風でもセーリングできるように造る)。
ヨットの場合特にセールを多用しますので、セーリング中エンジンを引き上げられるアウトボードエンジンはヨットの性能上にも役に立ちます。

エンジン選びにおいて一番大事な事は言うまでも無く船に合ったエンジンを選ぶ。言葉を換えますと載せるエンジンに合う船に造る。船と言うのは95%ぐらいは停泊しているか、またはメンテナンスで陸に上がっていると言い切れるのでは?、後の5%ぐらいがセーリングしている現実の時間ではないか?と考えます。
良く他のヨット乗り達とエンジンの話しをしますと多くは『ディーゼルエンジンだ』と言った答えを聞きますが、特に考えがあって答えているのではなく今までの船の多くがディーゼルエンジンを積んでいたから『ディーゼルだ』と言っているように思えます。

昔の船は重たくキールは深く海水を押し分けて進むため、ディーゼルエンジンがピッタリでしたが、最近の船は海面を滑るように走るのでガソリンエンジンの高回転エンジンが使えるようになってきたと思います。

アウトボードエンジンをヨット?に載せる為には、船自体を軽く造る事と水中抵抗を可能な限り少なくすることがポイントとなるのではないか?と考えています。
そのためにもカタマランは出来る限り軽く造ることに金を掛けています。総てエポキシレジンを使い船の素材も特別に注文したマテリアルを使っています。
48フィートのカタマランでただ今の時点では3トン弱と軽く出来ています。これは私自身も満足している軽さです。


燃費の問題もセーリングを多く考えますと短時間的にはガソリンエンジンは燃費は悪いのですが1年間を考えますと大きな差はなくなってきますので、船が軽ければアウトボードエンジンが良いと考えています。
静かな風のない環境ではエンジン1機で7ノット、2機掛けますと10ノットぐらいで走ることが出来ると考えています。

参考に、8,5トンのディープキールのヨットを2馬力のアウトボードエンジンでヨットの舵が何とか使えるぐらいのスピードで動かす事が出来ます。

まだまだ色々な条件の時があり長所や短所が多く有ると思いますが気が付いた事を書いてみました。